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第54回 「ご意見・ご質問箱」
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赤字では借り入れが出来ないか?
(愛知県 建築業、57歳)
当社は、当期の決算は諸般の事情から予想に反して赤字になる見込みです。
その為、取引銀行に当期の予想決算書を赤字で提出しました。
すると、銀行は(今までと違い)手のひらを返すように、以後の取引には応じてくれなくなりました。
既存の融資分(当社の借入分)も返済するように迫ってきます。
銀行はどうして急にこのように変わったのでしょうか?
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赤字では借入が出来ません。
今、銀行は融資に大変神経質(慎重)になっています。
不良債権の処理が思うように進まず(幾ら不良債権の処理をしても、現実には不良債権が後から後から新しく生まれてきて、なかなか処理が終わらないのです。新聞等では不良債権の処理が進んでいるように報道されていますが、これは嘘の報道です。その証拠の一例として、日本を代表する金融グループの三井住友FGは、不良債権処理を決算間際になって急激に増やさざるをえなくなって、結局大幅な赤字となります。)、これが銀行を大変慎重にさせているのです。
貴社の当期の決算予想が赤字になるというのは、あくまでも予想ですネ。
予想の段階で、赤字で出すというのは私はどうかと思います。
最後まで頑張って、例え少ない数字でも黒字になるように頑張ってください。
そして、予想決算は黒字で出すことです。
上手な銀行との取引の仕方とは、銀行が融資をしやすいように、持って行ってやることです。
例えば、融資先の企業が倒産して不良債権になったとしても、貸付担当の銀行員さんが悪いのではないと、上司から見られるようにしてやることです。
その為にも、予想決算は例え少しでも黒字で出すことです。
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