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第17回 「ピカソ展に思う」
本年の4月〜5月にかけて、高知市の高知県立美術館で「ピカソ展」が開かれた。
これが、なかなか盛況じゃったにかぁーらん・・・。
只、この絵を見て、その良さが分かった人が一体何人いたやお?
実はあしも見に行ったが、これがまったく分からなかった。
・・・というより、えいとはまったく思わんかったぜよ。
天下のピカソの絵を、どこっちゃあえいと思わなかったと本心を述べるあしは、何と勇気がある人材やろうのう。
この絵を只でやるとゆうたち(誰もそがな人はおらんろうが)、その殆どはあしにとってはいらんがやき。
もしも何億円もする絵じゃっても、あしにゃその価値はゼロやきに。
そこでふと思い出したことやけんど、以前島根県の足立美術館へ行ったときに、横山大観先生の絵が展示されちょったがよ。
横山大観先生といえば、こと絵画の世界では超大家やけんど、この絵画に関してちっくと腑に落ちんことがある。
その絵は、(遠方に)複数の船を描いちょったが、(残念ながら)その複数の船がすべて同じながよ。
こがなことは(絶対に)あり得ない。
複数の船があったら、その一つ一つは当然に異なるがやに。
天下の横山大観先生の絵をあしごときもんが批判するつもりは毛頭ないが、少のうてもあしにゃ、この絵はえい絵とはまったく思わんかったがよ。
又、高知県展で入選しちょった絵(一般人が書いた絵)に「ビオラ(楽器)を弾く女性」の絵があった。
ところが残念ながら、この絵に描かれちゅう(ビオラの)弦がまったく震えちゃーせんがよ・・・。
弦がしっかと描かれちゅうけんど、何とその弦が止まったままながよ。
弦が震えちゃーせんということは、まさにこりゃあー音が出てないということ。
タイトルとは矛盾する・・・ぜよ。
コントラバスのような大きな弦楽器になればなるほど、弦の震えが人の目に見えるのに・・・。
これを書いたもんにゃ弦の震えが見えなかったがかえ?
不思議じゃ?
この絵は死んじゅうぜよ。
こんな絵を入選さすとは、審査員の目は節穴ぜよ。
こりゃあーモデルさんに、弾く真似をして貰って描いた可能性が高い。
あしは、こがな繊細で重要な箇所こそを忠実に再現することが、絵にとって最も大切なことやと思うけんど、みんなーはどんなに考えるろうのうし。
最近高知で開かれたピカソ展にて、ふとあしが感じたことながぜよ。
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